厚生労働省が発表した「平成29年労働安全衛生調査(実態調査)」の結果によれば、メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所の割合は58.4%なのだそうです。
この労働安全衛生調査は、周期的にテーマを変えて調査が行われていて、平成29年は、第12次労働災害防止計画の重点施策を中心に事業所が行っている労働災害防止活動及び安全衛生教育の実施状況等の実態と、そこで働く労働者の仕事や職業生活における不安やストレス、受動喫煙等の実態について調査を行ったようです。
今回の調査では、17大産業に属し常用労働者を10人以上雇用する民営事業所のうちから無作為に抽出した約14,000事業所・当該事業所に雇用される常用労働者及び受け入れた派遣労働者のうちから無作為に抽出した約18,000人を調査客体とし、それぞれ8,674事業所及び9,697人から有効回答を得たのだそうで、リスクアセスメントを実施している事業所の割合は45.9%と過半数にも満たない結果となりました。
労働者側の意見として現在の自分の仕事や職業生活に関することで強い不安、悩み、ストレスとなっていると感じる事柄がある労働者は58.3%となったようですけど、これは思いの外、少ない数値となっているようですね。
個人的には80%程度の数値が出てくるのではないかと思っていたのですけどね。
ただ、この中でストレスとなっていると感じている事柄(主なもの3つ以内)として「仕事の質・量」が62.6%と最も多くなっているようですから、まだまだ日本企業の生産性の悪さは改善されていないようですね。
気になったのは、他の人のたばこの煙を吸引すること、いわゆる受動喫煙がある労働者は37.3%にもなり、そのうち、不快に感じること、体調が悪くなることがある労働者は38.8%もいるということですから、まだまだ喫煙問題はなくなりそうにありませんね。